フェルマー数とその性質
フェルマー数について知っているだろうか。
フェルマー数とは、
で与えられる数である。
見ての通り、指数にさらに指数がついていて、非常に大きな割合で増加していくことは容易にわかる。名前の通り、数学者フェルマーはこの数と深くかかわり、様々な研究を行った。このフェルマー数の性質を見ていこう。
ここでは、が素数になる場合について考えてみよう。
まずは、具体的な値を求めると‥
!!!??もう気づいた人もいると思うが、上の数はすべて素数である。このように、フェルマー数が素数になる場合を特に、フェルマー素数という。このまま続ければ、すべて素数になるかもしれない!そう思った人もいるだろう。数百年も前、フェルマーも同じように考えていた。しかし、計算技術が向上してさらに大きな値が求まるようになると、
合成数‼
そして、さらに計算が進められ、コンピューターが飛躍する現在、からまでのすべての数が合成数であることが示されている。つまり、フェルマー素数は5つしか見つかっていないのだ。
たとえば、は、素数でないことは示されているものの、1つも素因数が発見されていない。つまり、合成数であるのにもかかわらず、を割り切る数は見つかっていないのだ。このように、フェルマー数は、膨大な数を生み出し、素因数分解の難しさを際立てている。フェルマー素数が無限にあるかはいまだ謎のままである。
2.正多角形の作図
ここでは、少し話を変えて作図について見ていこう。まずは、数学でいう作図について、簡単に確認しておく。
・使えるのは定規とコンパスのみ
・定規は、直線を延長すること、2点を通る直線を引くことのみできる
・初めに単位(長さ1)の直線があたえられている
数学の作図において、定規で長さを測ることはできないことだけ覚えておこう。
では、本題の正多角形の作図について。小学校や中学校では、正三角形の作図を学習する。また、90°の作図ができるから、正方形も当然作図できる。では、ほかの正多角形はどうだろう。ここでは特に、素数の数だけ角をもつ正多角形について考えよう。例えば、正七角形や正十一角形。作図できると思うだろうか?ここで、驚くべき事実がある。
どうだろうか??作図にまでもフェルマー素数がかかわっている。理論上では、正十七角形や、正六万五千五百三十七角形も作図可能である。ただし、実際に作図するとなると、非常に大変で、手作業ではほぼ不可能である。しかしながら、この事実が数学的に示されたことに大きな意義があり、フェルマー数にさらなる広がりを与えてくれた。
最後に振り返りながら問題を解いておこう。
#フェルマー数#意外と知られてない pic.twitter.com/O1orE2ptaQ
— math math マッスル (@mathmathmuscle) 2018年10月12日
そして、作図についても少しだけ。
Q 次のうち、作図できる数をすべて選べ。
1.
2.
3.
4.